県教委、必修逃れなど29人を処分 呉の窃盗教諭は懲戒免=広島
県教委は12日、高校での一連の必修逃れ問題にかかわった教育関係者や窃盗事件を起こした教諭らの計29人を処分するとともに、呉市教委に小学校長1人を処分するよう指示した。県教委によると、必修逃れ問題で授業を担当した教諭まで処分するのは、兵庫県に次いで2県目。「県立高では2001、03年度にも問題化しており、教諭らも悪いと知りながら不適切な授業をした」とし、再三の行為を重く見て厳しく対処したという。
必修逃れ問題では、県教委の関靖直教育長を戒告、下崎邦明教育部長と梶川宏指導二課長を訓告としたほか、県立3高校の校長、教諭ら24人を処分した。
24人の内訳は、虚偽報告を行うなどした県立府中高の当時の校長と安古市高校長がそれぞれ減給10分の1(1か月)▽両高の教頭、前教頭計4人を訓告▽担当教諭ら計17人を厳重注意▽科目選択を誤り、必修科目を履修できなかった生徒を見落とした県立吉田高の校長を訓告処分。
県教委は、再発防止策をまとめた冊子を作成中で、今月下旬から各高校に配布する。さらに、来年度から3年に1度、県立高全87校に立ち入り調査も行う。関教育長は「違反と知りつつ行動を繰り返した教員らは、規範意識が欠けていたと言わざるを得ない」と陳謝した。
また、知人女性宅に侵入し、財布などを盗んだとして窃盗容疑などで逮捕、送検された呉市立明立小教諭、加藤潔己容疑者(48)を懲戒免職処分に、サッカーの試合後、出場した男子生徒に暴行を加えたとして三次市立中の男性教諭(51)を戒告処分にした。
一方、職員の指導・監督が不十分だったとして呉市立明立小校長を厳重注意処分とするよう同市教委に指示した。 [読売新聞] (2007年1月13日)
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